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普通のレーシックについて
普通のレーシック手術(ケラトームレーシック)は、角膜を削る事により視力矯正をする手術ですが、手順の概略は次のようになります。
まず、マイクロケラトームと呼ばれる特殊なメスで角膜の表面を剥がして蓋に当たる部分を作ります。この部分をフラップと呼びます。
次に、フラップの下の角膜にエキシマレーザーと呼ばれるレーザーを照射して角膜の曲がり具合(曲率)をかえます。そして、その上にフラップをかぶせて手術は終わります。
なお、マイクロクラトームを使ってフラップを作るときには、角膜の表面の0.16mm程が必要になります。
イントラレーシックについて
イントラレーシック手術は、フラップを作る段階でマイクロケラトームを使わないで、替わりにイントラレーザーと呼ばれるレーザーを照射してフラップを作ります。後は、レーシック手術の場合と同じになります。
このイントラレーザーは、アメリカのイントラレース社が開発した「イントラレースFSレーザー」という機械を用います。この機械の名前からイントラレーシックと呼ばれるようになったんですね。
イントラレースFSレーザーは、コンピューター制御されたレーザー光線によってフラップを形成し、従来よりも精密な処置が可能になっています。また切断面がとても綺麗に仕上がることから、フラップをとても薄くすることも可能にしました。
このイントラレーザーを使った場合、フラップを作るために必要な角膜の厚さは0.1mm程となります。フラツプの厚みはレーシックの場合より薄くなります。
これは眼球への負担も軽く、術後のフラップに関するトラブルなどの改善にも役立っています。
今は品川近視クリニックなどでも、アマリスZレーシックを押しているようですが、これらは費用が高額になるため、実際にはイントラレーシックを主流と考えても大丈夫です。
普通のレーシック vs イントラレーシック
普通のレーシック(ケラトームレーシック)とイントラレーシックの二種類の手術は、基本的にフラップの作り方が違うということですが、どちらが良いかというとイントラレーシックの方が圧倒的に良いと言えます。
理由は、比較の問題ですが・・・
・角膜が薄い場合や近視が強い場合でも手術が可能になる。
・フラップを薄く、正確に作ることができるので、手術後の見え方の質が向上する。
・夜の視力低下やハロ、グレイと呼ばれる街灯などを見たときのにじみやギラつきが軽減される。
といったものがあります。
欠点は、手術代が高いことです。これは、イントラレーザー機器が高価なためといわれています。補足ですが、エキシマレーザーにも種類が多く、こちらの機器代も手術代に反映しているということです。
Zレーシックとはどんな施術?デメリットはある?
最新式のレーシックとして最近よく耳にする名前に「Zレーシック」というものがありますが、これはイントラレースと同様に最新式の機械を使用するところが特徴で、FEMTO LDVという最新式のものが用いられています。
このZレーシックは、言ってみればイントラレーシックの上位版となり、最大の違いは眼球への負担の軽減です。
Zレーシックでは、フラップの形成におけるレーザー照射の強さがイントラレーシックに比べておよそ7分の1で済みますので、周囲へのダメージが最小限に抑えられるんですね。
また小さなエネルギーで正確に切り取りフラップを形成しますので、術後にフラップを戻した際の収まりがよく、回復が早いという特徴もあります。
イントラレーシックの中でも最も進んだ技術によるものがZレーシックということですね。
今はまだ高額なので一部の人が受ける施術というイメージがありますが、これからは徐々にZレーシックが主流になってくると思われます。品川近視クリニックではアマリスZレーシックという施術が、最高級のレーシック施術として紹介しています。
Zレーシック
スイスのジーマー(Ziemer)社が開発したフェムトセカンドレーザーFEMTOLDVを用いて行うレーシックを、品川近視クリニックではZレーシックと呼んでおります。
ほとんどのフェムトセカンドレーザーはアボット社のフェムトセカンドレーザーと同様に角膜面に垂直に照射されてフラップを作りますが、FEMTO LDVは水平に照射されます。その結果、照射面はマイクロケラトームと同じょうに形成され、角膜エツジが鋭角なのでフラップが不安定となります。その結果、レーシックの合併症と同じへフラップ形成不全やエピセリウムイングロースなど、合併症の発生率が高まります。引用元: 近視レーザー手術ガイドブック(矢作徹 著)